今回は7弦ギターの特徴と、どのような事をしたい人に向いているかについて書いていきます。
7弦を使う理由が気になる方や7弦を購入しようか迷っている方は是非参考にしてみて下さい。
目次
7弦ギターのメリット!
低い音から高い音まで幅広く出せる!
よく挙げられる7弦のメリットとして、
「6弦ギターでは出せない低音が出せる!」
と言われますが、6弦でも0.12-0.60などの太い弦を張ってチューニングを下げれば出す事は可能です。
しかし、6弦でチューニングを下げてしまうと1弦で出せる一番高い音が低くなってしまいます。
例えば、7弦ギターのレギュラーチューニング時の最低音、「B」を6弦で出す為に下げるとします。
そうすると2音半下げ、フレットで言えば5フレット分移動し、その分高い音が出せません。
22フレットのギターであれば最高Dまで出せる所を本来17フレットであるAまでしか出せなくなります。
しかし7弦ギターであれば高い音を出せるので、ヘヴィーな低音リフからテクニカルな速弾きフレーズまで対応がしやすいです。
横移動ではなく縦移動で幅広い音が出せる!
弦が一本増えたことによって横移動せずに縦の運指だけで幅広く音を出す事が出来ます。
その為6弦では忙しい運指も楽に出来たり、コードを弾く場合でも一か所のポジションに留まりながら様々な種類のコードが弾けます。
また低音弦でバッキングしつつ部分的に高音弦でリードフレーズやコードを混ぜるなど、プログレメタルやDjentでありがちなフレーズが弾きやすいです。
それ以外にもアルペジオやスウィープのフレーズを作る場合は1弦~7弦を組み合わせて、6弦では弾けない組み合わせで作れます。
・フレーズの例
なので何か新しい物を生みだしたいという方や、変則的なフレーズを生み出したいという方に7弦ギターはとてもおすすめです。
低音域が出やすく輪郭ある音が出しやすい!
普通の6弦ギターでチューニングを落として7弦サウンドを再現しようとしても
・ピックアップの出力が弱い
・レギュラーチューニングを想定して作られたピックアップで低音が拾い切れずボわつく
・ネックの長さが短く弦のテンションが保てない
等の理由で輪郭がなくパッとしない音になりがちです。
特に低音の弱さはクリーントーンで弾き比べてみるとよくわかります。
対して7弦の場合は低い音を出す事を前提に作られているので低音の質が6弦ギターと違い、ボワつくこともなくしっかり音の輪郭もあります。
ちなみに私の場合、7弦を導入する前はギブソンの「Les Paul Traditional」に太い弦を張ってドロップAで弾いていた時期がありました。
このギターは25万円程度するそれなりに良いギターですが、やはりレギュラーチューニング向けに作られているので低音弦のサウンドがいまいちしっくり来なかったです。
しかし6弦ギターでも、
「大幅にドロップチューニングする事を想定して作られたモデル」
というのも存在するので、そのようなギターであれば6弦でも問題ありません。
この記事の内容から逸れますが、もし6弦でチューニングを下げるのであればギターのグレードだけでなく、ドロップチューニングに向いているかチェックして選ぶのがおすすめです。
7弦ギターのデメリット!
ミュートする弦が増える!
弦が1本増える分、よりミュートに気をつける必要があります。
きちんと弾きたい弦以外をミュート出来ていないと、鳴っている弦の振動により他の鳴らしたくない弦も共振して音が濁ってしまいます。
特に7弦は低音域と言う事もあるので共振させてしまうと6弦ギターよりも悪い濁ったサウンドになりやすいです。
また、5弦ルートのパワーコードなどを弾く際は7弦に中指などを添えてミュートする必要があるので、6弦ギターよりも若干大変になります。
とは言ってもミュートに関しては慣れれば特別難しいことではなくなるので、大きな問題ではありません。
指板の幅が大きくなり6弦よりも運指が大変!
6弦ギタリストが初めて7弦ギターを弾くと殆どの方が指板の広さに愕然とするかもしれません。
私自身、初めて7弦ギターを試奏させてもらった時は予想以上の広さで驚きました(笑)
この指板の広さによって指への負担が掛かり運指が大変になります。
また上でも書いた様にミュートの大変さも相まって6弦よりも弾きにくいです。
特に手があまり大きくない方からすると7弦ギターはとても難しく感じるかもしれません。
私自身は手が大きな方と言う事もあり、慣れたら6弦と同じ感覚で弾けるようになりました。
その為、個人差はありますが人によってはあまり問題ではないかもしれません。
ただし、親指を出して運指する奏法は大変になってしまうので気をつけて下さい。
使いこなすには7弦を含めて勉強する必要がある!
初めて触るギターが7弦ギターで、
「ずっと7弦で練習してきた!」
と言う方であれば大丈夫かもしれませんが6弦ギターしか使っていなかった方からすると、また指板上を勉強し直す必要があります。
スケールのブロックポジションやコードフォーム、コードトーンの配置など7弦を含めた形で覚えなければアドリブなどで7弦を混ぜる事が難しいです。
その他、低音弦と高音弦を混ぜ合わせるDjent的なフレーズを作るのにもある程度覚えていた方が作りやすくなります。
また7弦ギターの場合はドロップチューニングして使う場合もあるかもしれません。
その場合はドロップチューニング時の形も覚えなければならないので、6弦ギターよりも覚える事が増えてしまいます。
ちなみにこのブログでは7弦ギターの
・レギュラーチューニング
・ドロップチューニング
それぞれのコードトーン、コードフォームの表を載せている記事を書いているので、実際に7弦を購入して勉強したいという方は是非参考にして下さい。
重さが増える!
同じ形をした6弦ギターと比較すると7弦ギターは若干重量があります。
例としてMAYONESのギター「Regiusシリーズ」の場合、7弦モデルであるRegius7は6弦モデルよりも0.5kg近く重いです。
その為、重いギターが苦手な方は気をつけて下さい。
ただし、重いギターとして有名なレスポールの場合はRegius7よりも1kg以上重い個体も存在するので、人によっては特別重くは感じないかもしれません。
こんな方におすすめ!
・低音から高音まで幅広く音を使いたい方!
・横移動の激しいフレーズを縦移動で弾きたい方!
・低音弦でバッキングしつつ高音弦でリードフレーズも弾きたい方!
・6弦では弾けない音幅が広いコード、アルペジオ、スウィープフレーズを弾きたい方!
このように7弦には6弦にはない魅力がたくさんありますが、大きなデメリットとして6弦よりも弾くのが大変です。
なので
・ただ単に7弦の低音が欲しい
・高音弦はあまり使わず低音弦ばかりを弾く
と言う方であればドロップチューニング向けの6弦ギターを導入する方がおすすめです。
それでは読んで頂きありがとうございました!