今回は「HS65 SURROUND」を提供して頂いたのでそのレビューを書いていきます。
目次
スペック
スペック | |
---|---|
密閉型or開放型 | 密閉型 |
イヤーパッド | 合皮 |
接続方式 | USBケーブル イヤホン端子 |
ドライバーサイズ | 50mm |
重さ | 282g |
外観と付属物
付属物
本体以外の付属品については、
- 説明書
- 保証ガイド
- 安全ガイドライン
- USBアダプター
となっています。
USBアダプターはPCと接続する際に使うものになっています。
外観
ホワイトとシルバーを基調とした、綺麗なデザインになっています。
ただRGBライトなどは付いていないので、光らせることは出来ません。
イヤーパッドは厚めで、モチモチと柔らかくなっています。
そしてヘッドバンドも厚めで柔らかいので、頭へのクッション性も良いです。
マイクは、
- 折りたたむとOFF
- 開くとON
と言う様に自動でON/OFFが切り替わります。
ボリューム調整のダイヤルは左側に付いていて、右側には特にボタンなどは付いていません。
なのでヘッドセット側で操作できるのはボリューム調整とマイクのON/OFFのみとなっています。
またケーブルは左側に固定されていて取り外す事は出来ません。
サイズ調整の部分は目盛りが書かれていませんが、しっかりとしたノッチ感があります。
本体自体の端子はイヤホン端子となっているので、PC以外にもゲーム機やスマホにも接続可能です。
そしてPCで使う場合は付属のUSBアダプターを使う事で、EQやサラウンド機能を使う事が出来ます。
ソフトウェアでの設定
「HS65 SURROUND」はCORSAIRのソフトウェア「iCUE」を使って細かい設定を変更する事が出来ます。
この項目ではその設定について簡単に書いていきます。
イコライザーの設定
イコライザーのプリセットは元から、
- Pure Direct
- Movie Theater
- FPS Competition
- Clear Chat
- Bass Boost
5つのプリセットが用意されています。
また自分で好きな様に設定する事も可能で、
- 32Hz
- 64Hz
- 125Hz
- 250Hz
- 500Hz
- 1k
- 2k
- 4k
- 8k
- 16k
の、10個の帯域を調整できます。
またイコライザー以外にもマイクの音量とサイドトーンの調整も行えます。
SoundIDの設定
SoundIDは「HS65 SURROUND」の目玉機能とも言えるもので、
「デモ曲を流しながら2つの選択肢を選んでいくだけで自分好みのEQ設定が出来る」
と言うものになっています。
用意されているデモ曲は7曲あって、主に電子系、ロック系、メタル系の曲が用意されています。
この中から自分が良く聴く曲に似ている物を選んでそれを視聴しながらEQ設定を作っていきます。
これが設定画面で、左下の部分をクリックして設定を進めていきます。
この画面になると常にデモ曲が流れ続けていて、AとBを切り替えるとEQ設定が変わります。
そしてAとBの好みな方を選んで矢印をクリックするとまた次のAとBの選択肢が出てきます。
これを何回か繰り返していって100%になったら設定完了です。
ちなみにAとBの違いが分からない時は「No difference」を選択します。
この機能によって、ただ選択肢を選ぶだけで好みの設定を作ることが出来ます。
なのでEQ設定を自分で細かく調整するのが苦手と言う方でも好みの設定にしやすいです。
ただこのSoundIDは音楽鑑賞向けの機能となっていて、用意されているデモ曲は全て音楽となっています。
なので足音や銃声などを聴き取りやすくするFPS向けのEQ設定を作る事は出来ません。
その様な設定を作りたい場合は自分でEQ設定をする必要があります。
また普段聴いていないデモ曲を元に設定を作る事になるので、
「普段聴く曲を聴きながら自分で細かくEQ設定をする」
と言う方法の方が自分にとって良い感じの設定にしやすいです。
またここで作った設定はデモ曲が聴きやすい設定になるので、デモ曲と異なるジャンルを聴く時は微妙に感じます。
なので自分でEQ設定を出来るのであればこの機能は使わず、自分で調整するのがおすすめです。
デバイス設定
デバイス設定の項目では、
- マイク音量
- ソフトウェア上に映るヘッドセットの画像の色の変更
- 音声ガイドのON/OFF
が変更できます。
付け心地について
イヤーパッドのサイズが大きめ
イヤーパッドが結構大きめなので、耳がスッポリ収まって直接耳が接触する事無く装着出来ます。
なので耳自体が痛くなる事は無いので、このサイズ感はとても良かったです。
イヤーパッドは柔らかいが側圧が強め
イヤーパッドはモチモチとした感触でとても柔らかく、低反発になっています。
なのでイヤーパッドの感触は良いですが、側圧が強めなので長時間付け続けていると耳周りが痛くなってきます。
その為、側圧が強めなヘッドセットが苦手な場合は合わないかもしれません。
ただ側圧が強めなことによって位置がズレにくいので、しっかりした装着感になっています。
サイズ調整の幅が広い
サイズ調整については一番小さい状態と一番大きい状態で大きな差があって、幅広い人が問題無く使えると思います。
ちなみに自分の場合は大抵のヘッドセット、ヘッドホンは、
「7割くらい伸ばして丁度良い」
と言った感じですが、「HS65 SURROUND」の場合は5割くらいで丁度良いサイズ感でした。
なので大きめな装着感のヘッドセットを探している方に向いていると思います。
音質について
FPSでの使用感
まずイコライザーをデフォルトの状態で使ってみると、少し低音がこもった聴こえ方で、音の聴き取りと方向が分かりにくく感じました。
特に複数の音が同時になっている場面では、それぞれの低音のこもり具合が混ざり合って、音での状況把握が殆ど出来なくなります。
なのでイコライザーは低音を下げて、中高音を持ち上げる様に設定すると良い感じに聴き取りやすくなります。
ちなみに元々用意されているプリセットの中に「FPS」と言う項目がありますが、これについては高音が強すぎて弾のヒット音などが耳に痛い感じがしました。
個人的に聴き取りやすい設定は上の画像の通りで、低音を下げて高音はそこまで強く上げすぎないと言う設定が気に入っています。
ちなみに「HS65 SURROUND」は製品名にも入っている様にサラウンド機能に対応していますが、FPSには向いていないと思いました。
と言うのもサラウンドをONにすると残響音によって音の輪郭が失われてしまいます。
これによって全方向から音が聴こえるような感じになって、音が発生した方向と距離感が全く分からなくなります。
なので、
- 高音は上げすぎない
- イコライザーは低音下げめ、中高音上げめ
- サラウンドをOFFにする
と言う設定で使うと、とても使いやすくなります。
音楽鑑賞での使用感
音楽鑑賞については聴くジャンルによって聴こえ方、良い感じの設定などが変わると思います。
なのでこの記事では、自分が良く聴くロックやメタルなど、バンド系の音楽を聴く場合の使用感について書いていきます。
まずデフォルト設定で使った場合は、低音によるこもりを少し感じました。
なので低音を少し下げるとすっきりした音質になって良い感じに聴こえます。
そして中音辺りを持ち上げると音にハリが出て更に良くなります。
ただ高音については上げすぎるとシャリシャリ感が強くなって微妙になるので、この辺は上げすぎない方が良いです。
そして個人的に気に入った設定が上画像の通りで、殆どデフォルト設定のまま低音と中音を少し調整するだけと言う設定になりました。
その他気になった点
音量のミュートボタンが無い
「HS65 SURROUND」はミュートボタンが付いていないので、瞬時に音をミュートにする事が出来ません。
なのでこの点で不便に感じる方がいるかもしれないです。
PC以外で使う場合はイコライザー、サラウンド機能などが使えない
イコライザー、サラウンド機能などについてはPCにインストールしたソフトウェアを利用した機能になっています。
なのでPS4やPS5などのゲーム機ではこれらの機能を使う事が出来ず、PC以外ではイヤホン端子でしか使えないので気を付けて下さい。
まとめ
- イヤーパッドが柔らかく厚め
- FPSでは低域下げめで中高域上げめ + 高域を上げすぎない設定で良い感じになる
- 音楽鑑賞ではデフォルトの状態から低音と中音を少し調整すると良い感じ
- SoundIDで簡単に音楽鑑賞向けのEQ設定を作れる
- 側圧が強め
- サラウンド機能はFPSでは使わない方が良い
- 音量のミュートボタンが無い
- PC以外では機能が使えない
この様に「HS65 SURROUND」は手軽にEQ設定を作れる独自の機能「SoundID」を備えたヘッドセットとなっています。
なので、
「今までEQ設定が難しくて思い通りに設定できなかった」
という経験がある方でも、このヘッドセットであれば音楽鑑賞で聴きやすい設定に出来ると思います。
ただSoundIDは、
- 音楽鑑賞向けの設定しか作れない
- デモ曲に似たようなジャンル以外の音楽を聴く場合はイマイチに感じる場合がある
など欠点もあるので、自分でEQを設定できるなら、普段聴く曲を聴きながらEQ調整をする方が良いです。
そしてFPSではデフォルトの状態では聴き取りにくいですが、EQを調整する事でとても聴き取りやすくなります。
ただPC以外ではEQ調整が出来ないので、ゲーム機などで使う場合はイマイチに感じるかもしれません。
それでは読んで頂きありがとうございました!