
Xiaomiの「G34WQi」は34インチ/UWQHDの大画面に、180Hzと高いリフレッシュレートも合わせた低価格なウルトラワイドモニターです。
パネルはVAパネルが採用されて黒の表現力に優れ、曲率1500Rの曲面にもなっています。
更にスタンドはピボット以外に対応しているので、自分好みの位置に調整がしやすいです。
今回は「G34WQi」の特徴や良い点、気になる点について解説していくので是非参考にしてください。
目次
スペック表
| 性能 | |
|---|---|
| 解像度 | 3440x1440 |
| 形状 | 曲面 1500R |
| 解像度&Hz | 3440×1440/180Hz HDMIは最大100Hz |
| パネル | VA(ノングレア) |
| 応答速度 | 1ms(MPRT) |
| 色域 | DCI-P3 95% sRGB 100% |
| 輝度 | 350cd/m2 |
| コントラスト比 | 4000:1 |
| HDR | 対応 |
| スピーカー | なし |
| 対応端子 | HDMI ×2(100Hz) DisplayPort ×2 オーディオ出力 ×1 |
| スタンド調整 | 高さ 約120mm スイベル 約±45° チルト 5°/21° |
| VRR | AMD FreeSync |
| 保証 | 1年間 |
良い点
34インチでUWQHD/180Hz
34インチ/UWQHDによって横への表示領域が広く、ウィンドウを並べても余裕があり、動画編集などのタイムラインも全体が見やすくなります。
さらに180Hzに対応しているため、
- 作業時のマウスカーソルの動きやスクロールの動き
- FPS系、アクション系など激しい動きの多いゲーム
などで滑らかな描写をしてくれます。
またUWQHDのPCへの負荷は、
- WQHDの約1.3倍
- 4Kの約0.6倍
と言った様に、WQHDと4Kの中間的なので、ミドルクラスのPCスペックでもフレームレートが安定させやすいです。
曲率1500Rによる視認性の良さ
「G34WQi」は横幅の広い34インチウルトラワイドですが、1500Rのカーブ形状を採用しています。
この画面が湾曲していることで視界を包み込むような見え方になり、フラットパネルよりも少ない視線移動で全体を把握しやすくなります。
さらに映画やゲームでは没入感が高まり、作業用途とエンタメのどちらにもメリットをもたらしてくれます。
VAならではの高コントラスト比
VAパネルは黒の表現力に強く、コントラスト比は4000:1と高水準になっています。
その為、IPSパネルなどのコントラスト比1000:1と比べて暗部の浮きが出にくく、映像のキレと奥行きが生まれます。
そのため、夜景や宇宙、ダンジョンといった暗い場面、映画、ドラマで黒の締まりを重視する人にぴったりです。
ピボット以外対応のスタンド
スタンドはピボット以外に対応しているので、
- 目線の高さにしっかり合わせたい
- 左右の向きを変える事が多い
と言う方でも思い通りに調整がしやすいです。
その為、スタンドをどかしてデスクスペースを広くしたいと言う訳で無ければモニターアーム無しでも使いやすくなっています。
34インチ/UWQHD/180Hzとしてはとても低価格
34インチ/UWQHD/180Hzと言うスペックを持ったモニターとしてはとても低価格になっています。
それでいて特別低スペックと言う訳でも無く、
- 一般的な使い方では十分な色域カバー率
- 幅広いスタンド調整
- 1500Rの曲面
など価格以上に感じられる作りになっています。
一方で低コストな分、高価格帯に比べて見劣りする部分もありますが、コスパ重視でモニターを探してる方にとってはおすすめなモニターです。
人によっては気になる点
HDR対応ながら輝度が低め
HDR対応ですが輝度は350cd/㎡とHDRとしては控えめで、HDR400などの認証も非搭載です。
一般にHDRの効果は600cd/㎡以上で体感しやすいと言われるため、「G34WQi」のHDR表現は穏やかと見なしておくのが無難です。
より強いHDR体験を重視するなら、
- DisplayHDR 600 / 1000 などの認証を備えた液晶モデル
- 有機EL(OLED)で DisplayHDR True Black 400 を取得しているモデル
これらのようなモデルの検討がおすすめです。
USB関連の機能が非搭載
「G34WQi」は低価格帯モデルという事もありUSB-CやUSBハブ機能などはありません。
その為、これらの機能が欲しい場合はもっと上の価格帯を検討するのが良いです。
曲面モニターは好みが分かれる
曲面(1500R)は視界を包み込み、没入感や端の見やすさではメリットがある一方、好みが分かれやすい要素でもあります。
まっすぐな線がわずかに湾曲して見える感覚が苦手な人や、写真・DTP・CADなど直線や寸法の見え方を厳密に扱う用途では気になる場合があるので、その様な作業をする方は気を付けて下さい。
スピーカー無し
にはスピーカーが内蔵されていないため、音を出すには外部スピーカーやヘッドホンの用意が必要です。
とはいえ、モニター内蔵スピーカーは総じて音質が控えめで、内蔵されていても外部オーディオを使う人が多いです。
その場合は大きなマイナスとは感じないと思います。
対戦系FPSをガチでやり込みたい場合は不向き(フルスクリーンでプレイする場合)
「G34WQi」は180Hzに対応しているので、数値だけ見ればFPS向きなスペックです。
ただしウルトラワイドでフルスクリーン運用する場合、競技的なFPSとの相性が悪いです。
理由は、FPSでは画面の端にある
- キルログ
- ミニマップ
- 体力
- スキルの状況
などを頻繁に確認するため、視線移動が増えるからです。
R1500の曲面で平面よりは追いやすいですが、それでも24インチ等と比べればどうしても目を大きく動かす場面が多くなります。
これによって情報の見落としや眼精疲労の増加に繋がりやすくなってしまいます。
ただし、FPSをプレイする時だけウィンドウモードに切り替えて表示サイズを小さくすれば、この問題は解決出来ます。
またウィンドウモードにする事で解像度も低く出来るのでUWQHDよりも更にフレームレートを安定させやすいです。
その為FPSをやり込みたいなら、
- PC作業時やFPS以外のゲームではフルスクリーン
- 競技性の高いFPSではウィンドウモード
と言う様に使い分けるのがおすすめです。
ゲーム機は21:9に非対応なので横に引き延ばしか両端が黒帯になる
家庭用ゲーム機の映像は基本的に16:9比率で出力されます。
これをウルトラワイドに映す場合、表示は次のいずれかになります。
- 横方向に引き伸ばしてフルスクリーン表示
- 左右に黒帯を残し、16:9のまま中央表示
そのため、PCよりもゲーム機が主用途の人にとって、ウルトラワイドモニターは相性が良いとは言えません。
こんな人におすすめ!
- 低コストで34インチ/UWQHD/180Hzのモニターが欲しい方
- VAパネルのメリハリある画質が好きな方
- 34インチ/UWQHDの作業の快適さと180Hzのゲーミング性能が一枚で欲しい方
この様に「G34WQi」は34インチ/UWQHD/180Hzという広い作業領域と滑らかさを合わせ、VAパネル/1500Rの没入感を手頃にまとめたモデルです。
その為、PC作業の快適性と画質重視のゲーム、競技性の高いFPS系ゲームもカバー出来る万能モニターとなっています。
一方で低価格な分、スピーカー非搭載、USB機能無し、HDR効果控えめなど割り切りもあります。
ただしこれらの機能をそこまで必要に感じないのであれば、安く手に入る高性能モニターに感じられると思うので、コスパ重視で選びたい方におすすめです。










