
DELLの「S3225QC」は32インチ/4K/QD-OLEDに、120Hzと程々の高さのHzを備えたモニターです。
そして特徴的なのがスピーカーで5W x5とモニター内蔵としては珍しい構造になっており、ヘッドトラッキング機能で頭に向けて音をビームフォーミングしてくれる機能も搭載しています。
これによって内蔵スピーカーの音質も良いモニターとなっていて、画質と音質、そしてUSB-C対応など機能面にも優れています。
今回は「S3225QC」の特徴や良い点、気になる点について解説していくので是非参考にしてください。
目次
スペック表
| スペック | |
|---|---|
| サイズ | 31.6インチ |
| 解像度&Hz | 4K/120Hz |
| パネル | QD-OLED |
| 応答速度 | 0.03ms(GtG) |
| 色域 | DCI-P3 99% |
| HDR | VESA DisplayHDR True Black 400 |
| 輝度 | SDR 250cd/㎡ HDRピーク1000cd/㎡ |
| コントラスト比 | 1,500,000:1 |
| 対応端子 | HDMI 2.1 ×1 USB-Cダウンストリーム×2(15Wの充電機能) USB-C アップストリーム×1(DisplayPort 1.4 Altモード、最大90 W供給) |
| スタンド | チルト:−5° ~ +21° スイベル:−30° ~ +30° 高さ調整:110mm スラント:左右 各 ±4° |
| スピーカー | 5W x5 |
| VRR | AMD FreeSyncTM Premium Pro |
| 保証 | 3年間 |
良い点
31.6インチ/4Kによる広い作業領域とQD-OLEDによる画質の良さ
31.6インチの大画面に4Kを組み合わせにより画素密度が高く、画質が粗くなりません。
また面積が広いので視認性が良く、27インチなどより低倍率のズーム設定で多くの情報を一度に並べられます。
これによって4Kによる情報量の多さを維持出来るので、4Kと32インチの相性はとても良いです。
さらにパネルは通常のOLEDではなくQD-OLEDで、量子ドットにより色の再現性と色域に優れ、DCI-P3 99%クラスの広色域に対応します。
加えてOLEDならではの完全な黒が出せるので総合的な画質に優れ、動画写真のカラー調整からゲームまで幅広い用途で扱いやすいモニターです。
120Hz/応答速度0.03msでライトゲーマーにとっては十分な高速性能
リフレッシュレートが120Hzとやや高めな数値なので、60Hzなどと比べて圧倒的に滑らかな映像を映してくれます。
この違いはかなり大きく、普段の作業でもマウスポインターやスクロール時の動きの滑らかさの違いも体感しやすいです。
また4K/120FPS出せるPCを使っているのであれば、ゲームでも滑らかな映像で楽しむことが出来ます。
そしてHDMI2.1にも対応しているので、PS5などのゲーム機とも相性が良いです。
5W x5スピーカーによる唯一無二の内蔵3Dサウンド
モニター内蔵スピーカーと言えば、音質があまり良くない事が多いですが、「S3225QC」は5W×5の合計25Wと言う特殊な作りになっています。
このマルチスピーカーに加えてAIによるヘッドトラッキング機能によって、頭の位置にあわせて音をビームフォーミングしてくれます。
これによって、クリアで定位も分かりやすい3Dサウンドを可能にしていて、モニター内蔵とは思えない立体的な音場を実現しています。
なので外部スピーカーを用意しなくても、これ1台で高音質を発揮してくれるのがこのモニターの大きな魅力の一つだと思います。
USB-CとUSBハブ機能に対応
USB-C一本で映像、音声、USBデータ転送に加えて90 W給電も行う事が出来ます。
なのでノートPCとの接続が手軽でPC周りの配線を少なくする事が可能です。
更にUSB-CのUSBハブが二つ搭載されており、こちらも15W充電機能に対応しているのでスマホなどの充電でも使えます。
ピボット以外に対応のスタンド
スタンドはピボット以外に対応しているので、
- 目線の高さにしっかり合わせる
- 左右の向きを変える事が多い
と言う使い方がモニターアーム無しで行えます。
なのでスタンドをどかしてデスクスペースを広くしたいと言う訳で無ければ、アームを用意しなくても使いやすいと思います。
32インチクラスの有機ELモニターとしてはHzが低めな代わりに低価格
「S3225QC」は単体の価格だけで見ると高額に見えますが、32インチクラスの有機ELモニターの中ではHzが低い代わりに比較的低価格となっています。
と言うのもこのサイズの有機ELモデルは165Hzや240Hzのモデルが多いです。
それらに対して「S3225QC」は120Hzと低めになっているので、
「高いHzは必要無いけど有機ELのモニターが欲しい」
と言う方にとってはコストを抑えて購入できるので、特に相性が良いです。
人によっては気になる点
高価格帯モデルと比べてHzが低め
上でも書きましたが、更に高額なモデルと比べると120Hzとリフレッシュレートが低めになっています。
なのでFPS系のゲームをやり込みたいと言う方にとっては動きの滑らかさが物足りないと感じるかもしれません。
DPが無くHDMIは一つのみ
「S3225QC」にはDPが無く、映像ポートはHDMI一つとUSB-C一つの合計二つしかありません。
なので三つ以上の機器で兼用したいと言う方には相性があまり良く無いです。
こんな人におすすめ!
- 144Hz以上など特別高いリフレッシュレートが必要無い方
- サウンドバーなどを用意せずに良い音を出したい方
- DPが必要無くHDMIとUSB-C一つずつで十分な方
この様に「S3225QC」は、32インチ・4K/QD-OLED/120Hzというスペックに加えて、USB-Cや5W×5スピーカーによる3Dサウンドなど、作業の快適性からライトなゲームまで一台でカバー出来るモデルです。
特にスピーカーについては他のモニターでは見られない作りとなっているので、この点が魅力に感じる方は多いかもしれません。
また32インチクラス/有機ELとして見たら価格が抑えられている点も良い点だと思います。
一方で映像ポートがHDMIとUSB-C一つずつと最小限、120HzとFPSゲーマーには物足りない数値など欠点もありますが、その代わりに値段も抑えられています。
なのでこれらが特に気にならず、コストを抑えつつ32インチクラス/有機EL/4K/120Hzと言うスペックのモニターが欲しい方におすすめです。









