
「FPSガチ勢でも十分過ぎる高速性能と映像美を一枚で欲しい!」
そんな方にピッタリなモニターがMSIの「MPG 271QR QD-OLED X50」です。
WQHDと高解像度に加えて500Hzに対応しており、パネルはQD-OLEDで発色の良さと応答速度にも優れています。
更にHDRはDisplayHDR True Black 500の認証を所得し、MSI独自のHDR向け設定「EOTF Boost」も搭載されています。
また機能面でもUSB-C、USBハブに対応しており、KVMとPBPにも対応。
モニター前に人がいるかどうか検知して自動電源オフや輝度を下げてくれる「AI Care Sensor」や焼き付き防止機能である「OLED Care 3.0」も搭載されているので、有機ELの弱点もカバーされています。
今回は「MPG 271QR QD-OLED X50」の特徴や良い点、気になる点について解説していくので是非参考にしてください。
スペック表
スペック | |
---|---|
サイズ | 26.5インチ |
形状 | 平面 |
パネル | QD-OLED ハーフグレア(反射防止コーティング) |
解像度 | WQHD |
Hz | 500Hz |
応答速度 | 0.03ms(GTG) |
色域 | sRGBカバー率:100% AdobeRGBカバー率:98% DCI-P3カバー率:99% |
輝度 | 300(ピーク時:1,000) |
コントラスト比 | 1,500,000:1 |
HDR | DisplayHDR True Black 500 |
対応端子 | HDMI 2.1 ×2 DisplayPort 2.1a(UHBR20)×1 USB-C(DP Alt+PD98W)×1 USB-A×2 USB-B×1 ヘッドホン出力 |
スピーカー | なし |
スタンド調整 | チルト -5°〜20° スイーベル ±30° ピボット ±90° 高さ 0〜110mm |
VRR | Adaptive-Sync |
保証 | 3年間 |
良い点
500Hz対応でWQHDモニターとしては最も高いリフレッシュレート
現在のWQHDモニターと言えば144Hz~240Hzのモデルが多いですが、こちらは500Hzととんでもなく高い数値となっています。
ちなみにこれより高いリフレッシュレートは、
- 510Hz
- 540Hz
- 600Hz
- 610Hz
等がありますが、それらは全て解像度がフルHDとなっています。
なのでそれらに迫る高いHzを持ちながらもWQHDと高解像度と言う点がこのモニターの大きな魅力だと思います。
なのでWQHDによる高画質と500Hzによる高速性能を持ち合わせているので、
- 作業時は文字の輪郭などがはっきりして読みやすく目が疲れにくい
- シングルプレイ系の画質重視のゲームをプレイする場合も高画質で楽しめる
- FPSなど競技性の高いゲームでも500Hzで快適
と言った様に幅広い用途で活躍してくれます。
またモニターのサイズが26.5インチと大きすぎず、24インチモードも搭載されているので、フルHDに設定を落としても画素密度低下による粗が気になりにくいです。
なのでWQHD/500fpsを維持できるようなPCを使っていない場合でもフルHDに設定を落とす事で500Hzの恩恵を受けやすく出来ます。
QD-OLEDによる画質の良さと高速性能
有機ELとなっているので、完全に沈む黒と高純度の色が魅力です。
また量子ドットと言う色の再現性に優れた作りにもなっているので、
- sRGBカバー率:100%
- AdobeRGBカバー率:98%
- DCI-P3カバー率:99%
と言った様に色域カバー率も広くなっています。
さらに応答速度も0.03msと高速な為、500Hzと合わさって高いゲーミング性能も持ち合わせています。
これによってエイム操作の横振りでも輪郭のにじみが最小限で、残像の少なさとコントラストの高さが相まって視認性に優れています。
DisplayHDR True Black 500対応の高いHDR効果
以前の有機ELモニターは「True Black 400」のモデルが多かったですが、最近「True Black 500」のモデルが出始めています。
そして「MPG 271QR QD-OLED X50」も「True Black 500」に対応しているモデルで、「True Black 400」よりも高いHDR効果を発揮してくれます。
これによって暗部がつぶれにくい且つ、明るい部分は力強く輝き金属の反射などの光沢表現にキレが出て、明暗の差の表現力に優れます。
更に下の項目で書いている「EOTF Boostモード」と言うMSI独自のHDR向け設定もあるので、HDRの表現力に優れたモニターとなっています。
EOTF BoostモードでHDR時に高い平均輝度を発揮
MSI独自のEOTF Boostは、HDRのトーンカーブ(EOTF)を最適化して中間~高輝度域のゲインを引き上げるモードとなっています。
これによってピークの眩しさは維持しつつ、画面全体の平均輝度を底上げするので、屋外シーンなど全体が暗く感じる状況を軽減してくれます。
なので深い黒はそのままに、コントラスト感と見通しの良さを両立できます。
AI Care Sensorによる自動調整機能
「MPG 271QR QD-OLED X50」にはモニター前に人がいるかどうかを検知するセンサーが搭載されているので、
- モニター前を離れたら自動的にオフになる
- モニター前に戻ってきたら自動的にオフになる
と言った動作が可能になっています。
更にこれは人かどうかの判断と目線の動きも検出可能なので、
- 人以外がモニター前に置かれていても正常に動作が可能
- 視線をモニターから外した場合は自動的に輝度が下がる
(焼き付きリスク軽減と消費電力の削減)
と言った事も出来ます。
また周囲の状況に応じて見やすい明るさと色温度に自動で調整する事も出来るので、誰でも手軽に見やすい画面設定で使える様になっています。
豊富な焼き付き防止機能
「OLED Care 3.0」によって、静止表示のダメージによる焼き付きリスクを低減してくれます。
そしてこれらの機能の手動だけでは無く自動で行ってくれるものとなっていて、
- ピクセルシフト…一定間隔でピクセル位置を極僅かに移動
- パネル保護…定期/手動で実行できるパネルメンテナンス機能
(初期設定では24時間毎) - 静止画検出機能…同じ画面が一定時間表示された場合に明るさを抑える
- エッジ検出…一定秒数経過すると画像同士の間や背景の間、文字や縦線の境界の輝度を調整
- タスクバー検出…デスクトップ上のタスクバーの形状をスキャンして輝度を下げる
- マルチロゴ検出…表示されるロゴをスキャンして自動で輝度を下げる
と言った機能があり、あらゆる面での焼き付きリスクを軽減します。
これらに加えて「AI Care Sensor」もあるので、焼き付き対策に強い有機ELモニターとなっています。
24.5インチモード搭載
上でも少し書きましたが、表示する部分を24.5インチの範囲に制限して、疑似的に24.5インチモニターとして使える機能が付いています。
これによって特にFPS系のゲームをプレイする際には、
- 画面端のマップ、キルログ、スキルの状況などのチェックがしやすくなる
- 画面端に視線を送りつつ、画面中心の敵にも集中しやすくなる
- 視線移動の距離が減って目の疲労が抑えられる
- 解像度をフルHDに下げても画質が維持されやすくなる
この様にメリットが得られます。
なのでこの機能を使い分ける事で27インチの大画面と、FPS向けな24インチを使い分ける事が可能です。
USB-C、USBハブ機能、KVM、PBPに対応
USB-CはDP Altと98Wの電源供給に対応しているので、ハイエンドノートPCでも電源供給が足りやすく、ケーブル一本の接続で使用できます。
更にUSBハブ機能に対応しているのに加えてKVM、PBPにも対応しているので、
- USBハブに繋いだマウスやキーボードをKVMによって二つのPC間で共有して使用できる
- PBPで二つのPCの映像を同時に分割表示して平行作業出来る
と言った事が可能です。
フル可動スタンド
スタンドが一通りの調整に対応しているので、理想の位置に調整がしやすいです。
なのでスタンドをどかしてデスクスペースを広げたいと言う考えで無ければ、モニターアームが無くても使いやすいです。
人によっては気になる点
スピーカー非搭載
スピーカーは搭載されていないので音を出すには外部スピーカーやヘッドホンなどが必要になります。
とは言っても、このクラスのモニターを購入する方はモニター内蔵スピーカーは必要無いと思う方も多いと思うので、そこまで大きなデメリットでは無いと思います。
WQHDモニターとしてはトップクラスに高額
WQHDと言う解像度に加えて500Hzと圧倒的なリフレッシュレートを兼ね備えていることもあり、価格はとんでもなく高額です。
ただしそれ以外にも、AI Care Sensor、USB-C、USBハブ、KVM、PBP、フル可動スタンドなど機能面にも優れているので、価格以上のスペックに感じられる方も多いと思います。
なのでコストを抑えたいと言う人にはおすすめしにくいですが、予算に余裕があってハイスペックなモニターを探してる人にピッタリなモデルとなっています。
こんな人におすすめ!
- 500Hz/0.03msの圧倒的な高速性能と、有機EL/WQHDによる高画質の組み合わせが欲しい方
- USB-C、USBハブ、KVM、PBP機能が欲しい方
- AI Care Sensor、OLED Care 3.0で焼き付き対策バッチリな有機ELモニターが欲しい方
この様に「MPG 271QR QD-OLED X50」は500Hz/0.03msというトップクラスの速さと、WQHDとQD-OLEDならではの真っ黒、広色域、解像感を一枚に凝縮した競技と映像美の両取りモデルです。
DisplayHDR True Black 500+EOTF BoostでHDRの見通しも良く、USB-C+USBハブ、KVMなど機能面や、AI Care Sensor/OLED Care 3.0と言った、実用的な機能まで搭載されています。
そしてモニターとしての欠点としてはスピーカー非搭載と言うくらいで、これについては気にならない方も多いと思います。
その為、実質的に欠点と言えるのは値段の高さくらいだと思いますが、スペックと機能面を考えればこの値段が高すぎるとも言えません。
なので予算が十分にあり、とにかくハイスペックなモニターが欲しいと言う方におすすめです。