今回は「ASTROミックスアンプ」と「ゼンハイザーGSX1000」の比較について書いていきます。
ちなみに先におすすめな選び方を書いておくと、
- PCでのみ使用するなら「GSX1000」
- PS4での使用を考えているなら「MixAmp Pro TR」
と言う選び方が良いと感じました。
この記事ではその理由について、2つの違いやそれぞれ優れている点について書いていくので、どちらを購入しようか迷っている方は是非参考にして下さい。
目次
使いやすさについて!
「GSX1000」はPCでしか使えない!
「GSX1000」において1番気を付けなければならない点がこれです。
「GSX1000」はPC向けのヘッドホンアンプなので、PS4などのゲーム機で使用すると不具合だらけでまともに使えません。
なのでPS4で使うヘッドホンアンプを探しているのであれば「GSX1000」はおすすめ出来ないです。
対して「MixAmp Pro TR」では公式的にPS4に対応しており「PS4モード」と「PCモード」の2種類が用意されているので安心して使えます。
手軽さは「GSX1000」の方が上!
どちらが手軽に使えるかと言えば、これは断然「GSX1000」です。
と言うのも「GSX1000」ではPCにソフトなどを入れずに、ただ繋いでPC側で設定するだけで設定の調整と使用が出来ます。
また大きなポイントとして、イコライザー設定が用意された4つのプリセットから選ぶだけなので初心者の方ほど、この手軽さがメリットに感じると思います。
対して「MixAmp Pro TR」で細かい設定を行うにはPCに専用ソフト「ASTRO COMMAND CENTER」を入れなければなりません。
またイコライザー設定についてはプリセットも用意されていますが、5つの帯域を選択して調整が出来るので自由度が高いです。
これは一見メリットにも見えますが、初心者の方にとって自由度の高いイコライザー設定は難しく、ただ難しい情報が目に入るだけと言うデメリットに感じるかもしれません。
また、ネット上ではおすすめなイコライザー設定が紹介されていますが、その多くはASTROのヘッドセット「A40TR」を前提に調整されている物が多いです。
その為、使うヘッドセットによっては細かい調整が必要になる事もあります。
なので難しい設定などを気にせずに手軽に使いたいのであれば「GSX1000」が圧倒的に向いています。
操作性は両方良い!
操作性については両方共に良いです。
「GSX1000」はタッチ操作でハイテク感があるので難しそうに思うかもしれませんが、実際使ってみるととても操作しやすいです。
また「MixAmp Pro TR」については
- イコライザー切り替えボタン
- バーチャルサラウンド切り替えボタン
- 全体ボリュームのダイヤル
- ボイチャとゲーム音の調整ダイヤル
- PC/PS4モードの切り替えスイッチ
と5つの操作系統でとても分かりやすくなっています。
なので、操作のしやすさについては両方共に優れているので心配しなくて大丈夫です。
「GSX1000」にはデイジーチェーンが存在しない!
デイジーチェーンについては上記の通りで、アンプ同士で直にボイチャのやり取りが出来るので、マイク音質の向上や遅延を防げるメリットがあります。
その為、この機能はオフライン大会での快適なボイチャ環境を作るために使われています。
逆を言えばそれ以外で使われることは殆ど無く、一般家庭で1人でプレイする場合であれば全く必要ありません。
なので「MixAmp Pro TR」では対応しているのに対し「GSX1000」は対応していませんが、実際使う人は限られてくるので特に心配する必要はありません。
ちなみに「GSX1000」の上位機種「GSX 1200 Pro」であればデイジーチェーンを搭載していますが、この2つは性能自体は全く同じで音質の違いなどは無いです。
それでいて価格が「MixAmp Pro TR」と「GSX1000」よりも高額なので、普通の方であれば「GSX 1200 Pro」を選ぶ必要はありません。
音質について!
音質と定位は「GSX1000」の方が圧倒的に良い!
出音の音質と定位については圧倒的に「GSX1000」の方が良く、音のクリアさが段違いです。
特にこの音質差の違いはゲームよりも音楽鑑賞時に強く表れてきます。
大きな違いに感じるのが低音のくっきり感と高音域の豊かさで、「GSX1000」の方が音の輪郭がはっきりしています。
この輪郭がはっきりしている事によって、音の方向もしっかりわかりやすく感じます。
一方「MixAmp Pro TR」についても十分クリアな音質ですが、「GSX1000」の後に聴いてみると低音の輪郭が無く、高音域も広がるような豊かさが感じられません。
ちなみにこれは根本的な音質の話なので、イコライザー調整をしても「GSX1000」程のクリアさは出ないです。
なので音質と音の聴き取りやすさを重視する方は「GSX1000」を選ぶのがおすすめ出来ます。
ただし上でも書いた通り「GSX1000」はPC以外で使う事は出来ないので、PS4で使う場合は「MixAmp Pro TR」を選ぶのが良いです。
サラウンド性能は「GSX1000」の方が良い!
音質だけでなくサラウンド性能についても「GSX1000」の方が聴こえが良いです。
ただこれは「GSX1000」のサラウンド性能が良すぎると言う話で「MixAmp Pro TR」も悪いわけでは無く十分高性能です。
しかし「GSX1000」と比べると音のぼやけ感が強く、音に包まれていると言うよりも、頭の中で音の塊が鳴っている様な感覚に感じます。
一方「GSX1000」ではサラウンドによる残響音が強すぎず弱すぎずで丁度良く、音の輪郭が失われません。
加えて音に周りを包まれている様な、広い鳴り方をしてくれるので、FPSでの音の聴き取りでとても使いやすいです。
なのでサラウンド性能が高い物が欲しい方は「GSX1000」を選ぶのがおすすめ出来ます。
しかし繰り返しになりますが「GSX1000」はPC以外で使う事は出来ないので、PS4で使う場合は「MixAmp Pro TR」の方が適しています。
マイク音質は「ASTROミックスアンプ」の方がクリア!
出音の音質については「GSX1000」が圧勝でしたが、マイク音質については圧倒的に「MixAmp Pro TR」の方が良いです。
しかしこれは「MixAmp Pro TR」のマイク音質が良すぎるという話で、「GSX1000」も音が悪い訳では無く、ノイズ無しで音声を伝える事が出来ます。
しかし「MixAmp Pro TR」と比べるとこもった様な音質で明瞭感がありません。
なのでマイク音質を重視したいのであれば「MixAmp Pro TR」の方が向いています。
「ASTROミックスアンプ」の方がイコライザーを自由に調整できる!
「GSX1000」のイコライザー設定は用意されている4つの設定から選択するしかありませんが、「MixAmp Pro TR」では5つの帯域を選択して自由に調整する事が出来ます。
なのでイコライザーを自分好みに細かく調整したいと思う方は小こちらの方が使い易く感じると思います。
しかし「GSX1000」でも外部のフリーソフト「Equalizer APO」を使えば15個の帯域を選んで自由に調整する事が可能です。
また「Equalizer APO」はPCで使う場合「MixAmp Pro TR」でも使えるので、イコライザーについてはどちらも不自由無く使えると思います。
その他の比較!
価格は「GSX1000」の方が高額!
価格については時期によって変わる場合もありますが、「MixAmp Pro TR」よりも「GSX1000」の方が3,000円~5,000円くらい高額です。
ただその価格差がある分、上で書いたように音質は「GSX1000」の方が良いです。
そうは言っても「MixAmp Pro TR」も十分高音質と言える性能を持っています。
またマイク音質は圧倒的に「GSX1000」よりも良くPC以外でも使えるので、全体的に「MixAmp Pro TR」の方がコスパに優れていると感じました。
「ASTROミックスアンプ」の方が汚れにくい!
「MixAmp Pro TR」は全体がマットな素材で作られており、どれだけ触っても指紋の跡が付きません。
また質感もサラサラしていて汚れが付きにくく、高級感も感じられます。
対して「GSX1000」では真ん中のタッチパネル以外はマットなデザインで指紋も付きませんが、タッチパネル部分は指紋が付きます。
また操作するためにはこのタッチパネルに触れる必要があるので、拭いたりしていないとすぐに指紋の跡だらけになってしまいます。
なので掃除しなくても汚れにくい物が良いであれば「MixAmp Pro TR」の方がおすすめです。
まとめ!
- 設定が簡潔で手軽に使える!
- 音質、定位、サラウンド性能がとても良い!
- 「Equalizer APO」を使えば細かいイコライザー調整も行える!
- PCだけで無くPS4でも使える!
- マイク音質が良い!
- イコライザー調整の自由度が高い!
- 「GSX1000」よりも低価格で購入できる!
- 指紋が付きにくく汚れにくい!
この様になっているので、
- PCのみでの使用を考えているなら音質の良い「GSX1000」
- PS4での使用を考えていてマイク音質を良くしたいのであれば「MixAmp Pro TR」
と言うように選ぶのがおすすめ出来ます。
なので自分が使用する機材や求める性能を考えて選んでみて下さい。
それでは読んで頂きありがとうございました!