
Dell Alienwareの「AW3225QF」は、
「4K×240Hz×QD-OLED」
と言う最高峰のスペックを詰め込んだような超ハイスペックモニターです。
4Kによる高画質と240Hzによる映像の滑らかさに加えて、QD-OLEDでDCI-P3 99%の広色域と0.03msと言う超高速な応答速度も兼ね備えています。
更に有機ELによって黒の表現力が高く、優れたHDR効果を楽しめるのも良い点です。
それでいて「4K×240Hz×QD-OLED」と言うスペックを持ったモニターとしては低価格なので、意外とコスパにも優れています。
今回はそんな「AW3225QF」の特徴や強みと弱みについて解説していくので是非参考にしてください。
スペック表
性能 | |
---|---|
サイズ | 31.6インチ |
パネル | QD-OLED(反射防止) |
形状 | 曲面(1700R) |
解像度 | 4K |
Hz | 240Hz |
応答速度 | 0.03ms(GtG) |
色域 | DCI-P3 99% |
輝度 | 1000 cd/m2(HDRピーク) |
コントラスト比 | 100万:1 |
HDR | VESA DisplayHDR True Black 400 |
対応端子 | DisplayPort 1.4 ×1 HDMI 2.1 ×2 USB-B(アップストリーム) ×1 USB-A(ダウンストリーム) ×3 USB-C (ダウンストリーム)×1 |
スピーカー | なし |
スタンド調整 | 高さ調整:最大 110 mm チルト:-5° ~ +21° スイベル:-20° ~ +20° |
VRR | NVIDIA G-SYNC Compatible VESA AdaptiveSync |
良い点
32インチクラスの大型サイズと4K、QD-OLEDによる画質の良さ
31.6インチと大型サイズに加えて解像度が4Kと高いので、画素密度の低下による画質の粗さの心配がありません。
またサイズが大きい事で映る物の大きさも維持出来るので、27インチなど小さいサイズよりも低倍率のズーム設定でも見やすく、多くの情報を画面に表示できます。
なので4Kと32インチの組み合わせはとても相性が良いです。
更にただの有機ELでは無く、量子ドットにも対応しています。
この量子ドットは原色の表現と色域性能に優れていて、DCI-P3 99%と優れた色域性能となっています。
加えて有機ELによる完全な黒の表現力もあるので、画質面にとても優れています。
その為、動画編集、画像編集での色の調整からゲームプレイまで、幅広く使いやすいモニターです。
240Hzと応答速度0.03msによる高速性能
240Hzの滑らかさに加えて、有機EL特有の0.03msと言う応答速度の速さを兼ね備えています。
その為、動きが速いシーンでも残像が少なく、対人戦FPSをプレイするのに最高の環境を整えてくれます。
1700Rの曲率で大型サイズながら視認性が良い
曲率1700Rの曲面モニターとなっているので、視界を包み込む様な見栄えになっています。
これによって31.6インチと大きめなサイズながらも画面端までの視認性が良く、平面よりも少ない視線移動で画面全体が見やすいです。
その為、PC作業時の快適性やゲームプレイ時の没入感も与えてくれます。
HDMI 2.1対応でPS5で4K120Hz、VRR機能が使える
HDMIポートはHDMI 2.1に対応しているのでPS5でも4K120Hz、VRRを使用してのプレイが出来ます。
なので最高の環境でPS5をプレイしたいと言う方にもおすすめなモニターです。
とは言っても、PS5のみで使うモニターとしては240Hzと言うのがオーバースペックなのでPCと兼用で使う方に向いています。
USBハブ機能搭載
USBハブとして使えるポートが、
- USB-Aが3つ
- USB-Cが1つ
の合計4つ搭載されているので、便利に使いやすいです。
色精度に影響を与えずブルーライトを低減できる「ComfortView Plus」
ブルーライト低減機能と言えばブルーライトを低減する代わりに色が変わってしまう欠点があります。
しかし「ComfortView Plus」は色精度に影響を与えずに低減できる機能となっています。
これによって画質に影響を与えずに目に優しい作りになっているので、長時間モニターを見続ける事が多い方に嬉しい機能です。
スタンドが高さ調整、チルト、スイベルに対応
曲面モニターなのでピボットには対応していませんが、高さ調整、チルト、スイベルに対応しているので、思い通りの位置に調整しやすくなっています。
なのでスタンドをデスクに置かずにスペースを広くしたい、と言う訳で無ければモニターアームを用意しなくても使いやすいです。
焼き付き対策機能が搭載
有機ELと言えば焼き付きの心配がありますが、「AW3225QF」には以下の様な焼き付き対策の機能が搭載されています。
- 連続使用が4時間に達するとスタンバイ突入時や電源オフ時に自動実行される「ピクセルリフレッシュ」
(約6–8分、手動でも可能) - 累積7000時間で自動実行の「パネルリフレッシュ」
(約1時間、手動でも可能) - 画面の表示位置をわずかに動かして静止UIの焼き付きを抑える自動機能
(視聴には影響しない範囲で常に動作) - OSD上部のステータスに緑/黄/赤のドットで状態表示する「パネルヘルスインジケーター」
この様に焼き付きを防ぐ機能が搭載されているので安心して使いやすいです。
3年交換保証(パネル及びバックライトを含む+無輝点保証)の安心感
3年間の交換保証が付いているので長期間安心して使い続け易くなっています。
また保証内容もパネル、バックライト、無輝点まであるのも安心です。
4K/240Hz/QD-OLEDモニターとしては低価格
「AW3225QF」の価格だけ見ると結構高額に見えますが、
「4K/240Hz/QD-OLED」
と言うスペックのモニターと比較するとかなり低い価格設定になっています。
その為、低コストで4K/240Hz/QD-OLEDのスペックを持つモニターを探している方にとてもおすすめです。
人によっては気になる点
USB-CがダウンストリームでノートPCをケーブル一本で繋ぐ運用はできない。
「AW3225QF」にはUSB-Cが搭載されていますが、これはUSBハブとして使えるダウンストリームになっています。
その為、USB-Cケーブル一本でノートPCを接続して映像と給電を行うと言う使い方は出来ません。
曲面モニターは好みが分かれる
曲面モニターは視界を包む感じで没入感と画面全体の視認性が向上しますが、画像編集やデザインなど平面基準の作業では違和感に感じる人もいます。
なので、
- イラスト作成
- 画像編集
- デザイン
などで真っすぐな線を取り扱う作業する方は使いにくく感じるかもしれません。
スピーカー/オーディオポートが非搭載
スピーカーが無いのに加えてオーディオポートも無いので、モニターから音を取る事が出来ません。
なので音を出すには、
- モニターに繋いでいる機材にスピーカーなどを接続する
- HDMI 2.1のeARCを使って外部サウンドバー/AVアンプから音を出す
と言う方法を取る必要があります。
4K/240Hzモニターの性能を最大限生かすには超ハイスペックPCが必要
4Kは、
- フルHDの4倍
- WQHDの2.25倍
と言う解像度なのでPCへの負荷も4倍、2.25倍高くなります。
なので4Kで240FPS維持できるPCを用意するとなると、
- フルHDで960fps出せるPC
- WQHDで540fps出せるPC
と言うとんでもなくハイスペックなPCが必要になるので気を付けて下さい。
ただし対人戦FPSなどフレームレートを重視したい時だけ、
「フルHDに画質を落としてウィンドウモードでプレイする」
と言う方法を取る事でカバーする事が出来ます。
これであれば高いフレームレートを維持しやすくなり、ウィンドウモードで画面サイズも小さいので画素密度低下による画質の粗さを防ぐことも出来ます。
そしてそれ以外のゲームやPC作業では通常通り4Kモニターとして使えます。
なので、
「PCスペックが足りないけど4K/QD-OLEDで240Hzにも対応しているモニターが欲しい」
と言う方はこの様に設定を使い分けて使用するのがおすすめです。
こんな人におすすめ!
- 32インチ/4K/240Hz/QD-OLEDの最高クラスの画質と高速性能、作業領域を求める方
- このモニターの性能を引き出せるハイスペックPCを持っている方
- HDMI2.1対応でPS5と相性の良いモニターを探している方
(ただしPS5のみでの使用だとオーバースペック気味)
この様に「AW3225QF」は解像度、リフレッシュレート、応答速度、そしてパネルまで全てが最高峰なスペックを持った32インチモニターとなっています。
深い黒と鮮烈な発色、瞬発力のある応答に加えて32インチ4Kによる広い作業領域、USBハブ機能、HDMI2.1対応でPS5との相性も良いです。
一方で4K/240Hz/QD-OLEDと言うスペックを持ったモニターの中では低価格と言う事もあって、スピーカー/オーディオポートなし、USB-C(DP ALT)非対応など割り切り部分もあります。
その為、コストを抑えて最高峰の速さと画質を持つゲーミングモニターが欲しい方におすすめです。