今回は「K70 PRO MINI WIRELESS」を発表前から提供して頂いていたので、レビュー記事を書いていきます。
なので発売日前に投稿していますが、使用期間は約2週間くらいです。
スペック
スペック | |
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形状 | 60% |
配列 | 日本語配列 |
ポーリングレート(有線接続) | 最大8000Hz |
ポーリングレート(無線接続) | 最大1000Hz |
アクチュエーションポイント | スピード軸 = 1.2mm 赤軸 = 2mm |
押下圧 | 45g |
キーストローク | スピード軸 = 3.4mm 赤軸 = 4mm |
耐久性 | 1億回 |
スイッチの交換 | 対応 |
サイズ | 293mm × 109mm |
バックライト | RGB |
マクロ機能 | 対応 |
マルチメディア機能 | 対応 |
USBパススルー機能 | 未対応 |
バッテリー持続時間(ライティングON) | 最大32時間 |
バッテリー持続時間(ライティングOFF) | 最大200時間 |
外観と付属物
付属物
紙類については、
- 保証ガイド
- 安全事項
の2つだけで説明書はありません。
説明書は公式サイトでダウンロードが出来ます。
その他については、
- スイッチを外すための工具
- キーキャップを外す為の工具
- USBケーブル
- 交換用のスペースキー
- 交換用のESCキー
となっています。
外観
配列は日本語配列で、メイン部分以外は省略されている60%キーボードです。
そして省略されているキーはFNキーを押しながら特定のキーを押すことで使う事が出来ます。
ちなみにFNキーの右隣りにあるキーは「メニューキー」と言うもので、単体で押すと右クリックが起動します。
そしてFNキーを押しながら押すとFN2キーとして機能します。
そしてFNキーを押してる状態の割り当てはキーキャップの下に書かれているので分かりやすいです。
その他にも
- メディア機能(音楽の再生停止やボリューム調整など)
- Bluetoothモードの切り替え
- マウスの操作
- ライティング設定の切り替え
- 設定の切り替え
などについてもFNキーを押しながらの操作で行えます。
キースイッチは平面上に付いてるので掃除がしやすいです。
ライティングはスイッチ周りだけでなく、ボディの横にも付いています。
なので他のキーボードに比べてライティングが綺麗です。
右前にはUSBレシーバーを収納できるスペースが用意されているので、持ち運びもしやすいです。
左前には電源スイッチとUSBケーブルの差込口があります。
裏面には滑り止めが付いているので、コンパクトながらも位置がズレにくいです。
そして角度を付けられる足も付いています。
ソフトウェアでの設定
「K70 PRO MINI WIRELESS」はCORSAIRのソフトウェア「iCUE」を使って細かい設定を変更する事が出来ます。
この項目ではその設定について書いていきます。
キーの設定
キーの設定については項目が、
- キー割り当て
- ハードウェアキー割り当て
の2つの項目が存在しています。
それぞれの違いについては、
- キー割り当て = ソフトウェア「iCUE」を起動した状態で有効になる設定
- ハードウェアキー割り当て = キーボード本体に保存する
(「iCUE」を起動していない、インストールされていない状態でも有効になる設定)
と言う違いになっています。
なのでオンボード状態でキーボードを使いたい場合は「ハードウェアキー割り当て」の方で設定すると良いです。
ちなみに割り当てられる物は、
- キー
- 言語キー
(全角半角など) - マウス
- テキスト
- メディア
(再生、停止など) - アプリの起動
- 無効化
- プロファイル変更
- マクロ
- VOICEMODのショートカット
などがあります。
その他にも、
- FNキーと同時押し時の割り当て
- FN2キーと同時押し時の割り当て
- SHIFTキーと同時押し時の割り当て
- CTRLキーと同時押し時の割り当て
- ALTキーと同時押し時の割り当て
をそれぞれ変更する事が出来るので、実質一つのキーに6つの役割を割り当てる事が出来ます。
ライティングの設定
ライティングについても設定項目が、
- ワイヤレス照明効果
- ハードウェア照明
の2つありますが、これについてもキーの割り当てと同じで、
- ワイヤレス照明効果 = ワイヤレス接続時にソフトウェア「iCUE」を起動した状態で有効になる設定
- ハードウェア照明 = キーボード本体に保存する
(「iCUE」を起動していない、インストールされていない状態でも有効になる設定)
となっています。
その為、オンボードで使う方はハードウェア照明の方で設定すると良いです。
そしてライトの光り方については
- ウォーターエフェクト
- カラーパルス
- カラーシフト
- カラーウェーブ
- レイン
- レインボーウェーブ
- スパイラルレインボー
- 照明タイプ
- バイザー
- グラディエント
- リップル
- ソリッド
- スタティックカラー
- 波
と豊富なのに加えて、最大20層を重ねて設定する事が出来ます。
なのでライティング設定の自由度が高いです。
パフォーマンスの設定
パフォーマンスの項目では、
- Windowsロック状態で無効化するキーの組み合わせ
- ロック時のライトの色
が変更できます。
デバイス設定
デバイス設定では、
- ファームウェアの確認
- ポーリングレートの変更
- 明るさ調整
- キーのレイアウト
- メニューキー機能交換
(メニューキーとFN2の役割の交換) - ボタン表記をロック
- バウンス時間
- スリープモードの設定
- バッテリーゲージの表示
- チュートリアルの表示
- USBレシーバーのペアリング
- PlayStationモード
- マルチポイントステータス
- オンボードメモリの変更
が行えます。
良かった点
ワイヤレス対応でサイズがコンパクト
「K70 PRO MINI WIRELESS」は横幅が約30cmと小さいので机のスペースを広く出来ます。
なのでFPSプレイヤーであればマウスを振り回せるスペースが広く取れるので、より快適に操作しやすくなると思います。
更にワイヤレスに対応しているので、置き場所にケーブルのスペースを考える必要が無く、PC周りの配線をすっきりさせる事が可能です。
特にキーボードのケーブルは固めな物が多いので、個人的にワイヤレスによって得られるメリットはとても大きく感じました。
そして60%のサイズでワイヤレスに対応しているモデルは少ないので、この点はこのキーボードの大きなメリットだと思います。
またUSBレシーバーによる接続だけでなくBluetoothにも対応しています。
そしてBluetoothについては同時に3つの機材に接続して、それぞれ切り替えながら使う事が可能です。
なので同時に複数の機材で併用がしやすくなっています。
遅延が殆ど無く有線キーボードと変わらない使用感
ワイヤレスと言えば遅延が心配になるかもしれませんが、USBレシーバーでの接続であれば遅延を体感する事が無いです。
なのでFPSなどで少しの遅延も避けたい人でも問題無く使えます。
ただBluetoothについては少し遅延があり、ブラウジングなど通常のPC作業であれば気になりませんが、FPSなどをする場合は気になります。
その為、ゲームなどをする場合は必ずUSBレシーバーでの接続で使うのが良いです。
スイッチの交換が可能
「K70 PRO MINI WIRELESS」はCORSAIR製キーボードとしては初となる、スイッチの交換に対応しています。
そしてキー毎に別々の種類にする事も出来ます。
なので好きなスイッチを用意すれば、自分にとって一番使いやすいキーボードにする事が可能です。
ちなみに公式的に対応してるスイッチは「CHERRY MX RGB メカニカルキースイッチ」のみとなっている様です。
そして「他の3ピン設計のメカニカルスイッチ」も互換性を持って使える場合もあるようですが、動作の保証はされないと説明書に書いてあります。
なので基本的には「CHERRY MX RGB メカニカルキースイッチ」を用意するのが良いと思います。
スイッチの交換方法
スイッチの交換方法については、まずキーキャップを外します。
そしてスイッチの前後に挟む部分があるので、そこを工具で挟み込みます。
挟み込んだらあとは引っこ抜くだけで取り外せます。
取り付けについては工具などは使わずに、正しい向きで差し込みます。
アクチュエーションポイントと底打ちまでが浅く、素早い操作がしやすい
- 赤軸モデル
- スピード軸モデル
の2種類があって、今回レビューしているのはスピード軸モデルです。
そしてスピード軸はFPSゲーマーから人気のある軸となっていて、キーを押してから操作が反映されるまでが速く、素早い操作がしやすいです
スピード軸を使った事が無い方向けに、個人的に感じる打ち心地を書くと、
- 引っ掛かり無く底まで滑らかに押せる
- 反発力は強すぎず弱すぎない滑らかさを感じる重さ
- 反発力に任せて元の位置に戻せるので、連続したキー操作がしやすい
- 青軸の様にスイッチ自体が大きな音を出さない
(ただし底打ちの音は出る)
と言った様な感じです。
なので打ち心地自体は赤軸と似ていますが、大きな違いとしてアクチュエーションポイントとキーストローク幅が短くなっています。
これによって軽い力で少し押し込むだけで反応するのでFPSと相性が良く、慣れればより思い通りの操作がしやすいです。
逆に人によっては、
「少し触れただけで反応するのでタイプミスがしやすい」
と感じる場合があるので、使いこなすまでは慣れが必要かもしれません。
テンキーレスモデル、フルサイズモデルと比べて音が静か
このキーボードのサイズ違いで有線モデルである、
の2つでは底打ちした時に響く様な金属音が大きな音で鳴っていましたが、「K70 PRO MINI WIRELESS」ではその音がかなり軽減されています。
なので静かな場所でタイピングしていても音が気にならないです。
また単純に底打ちした時の音も静かになっているので、打鍵音がかなり静かになっています。
他サイズのK70シリーズは音が大きかったので、静音性に関しては大幅に良くなったと思います。
キーキャップがざらつきのある質感で滑りにくく汚れにくい
キーキャップについては「PBT ダブルショット」で、摩耗や色落ちがしにくくなっています。
そして触り心地がざらざらしていて滑りにくく、テカリが出にくいので汚れにくいです。
個人的にキーキャップの汚れは長期間使うほど気になってくるので、この点は大きなメリットに感じています。
スイッチの耐久性が1億回
通常CHERRY製のスピード軸の耐久性は5000万回となっています。
しかし「K70 RGB PRO」に搭載されているCHERRY製スピード軸は1億回とより頑丈になっています。
その為、他社の多くのキーボードより耐久性に優れているので、長期間安心して使い続け易いです。
人によっては気になる点
アクチュエーションポイントが浅いので、タイプミスしやすくなる可能性がある
スピード軸は他のメカニカル軸と比べて
- アクチュエーションポイントが浅い
- キーストロークが浅い
と言う特徴があり、反応しやすくなっています。
なので青軸など、スイッチ感のあるスイッチを使っていた方からすると、ミスの無いタイピングが難しく感じるかもしれません。
ただこのキーボードはスイッチを交換することが出来るので、スピード軸が合わない場合は、別のスイッチに交換することが出来ます。
FNキーの位置の変更や追加をする事は出来ない
基本的にキーの割り当ては自由ですが、他のキーにFNキーを割り当てる事が出来ないです。
なので、
「左CTRLキーにFNキーを割り当てて、左手でFNキーを押して使う」
と言う事が出来ないので気を付けて下さい。
まとめ
- ワイヤレスに対応
- サイズがコンパクトでデスクスペースを広く出来る
- スイッチの交換に対応
- スピード軸で素早いキー操作がしやすい
- 他のK70シリーズと比べて静音性に優れる
- ざらつきのあるキーキャップで滑りにくく汚れにくい
- スイッチの耐久性が1億回と高い
- スピード軸に慣れていないとタイプミスしやすくなる可能性がある
- FNキーの位置の変更や追加が出来ない
このように「K70 PRO MINI WIRELESS」はワイヤレス対応でコンパクトなゲーミングキーボードとなっています。
特に60%のサイズでワイヤレスに対応してるモデルは少ないので、この点はこのキーボードを選ぶメリットだと思います。
またワイヤレス接続はBluetoothにも対応しているので、コンパクトさも相まって持ち運びがしやすいです。
なのでローセンシのFPSプレイヤーだけで無く、PC作業で使うキーボードを探してる方にもおすすめ出来ます。
その他にもスイッチの交換に対応していたり、底打ちした時の音も静かになっているので、以前のK70シリーズと比べて大幅にパワーアップしています。
なのでCHERRY製スイッチを搭載してる高性能な60%キーボードを探してる方にとてもおすすめです。
それでは読んで頂きありがとうございました!