
プロゲーマーは大会で優勝する確率を高めるために、プレイ以外にもあらゆる面で試行錯誤しています。
その為使用しているデバイスにもこだわっている方が多く、最高のパフォーマンスを発揮できるものが使用されています。
勿論スポンサー契約で使わされている場合もありますが、メーカー側もプロゲーマー向けに開発しているので低品質なものは存在しません。
なのでプロゲーマーが使用しているデバイスを研究するのは自分にとって最適な物を見つける近道となる筈です。
そこでこの記事では、世界的なプロゲーマーが使用しているヘッドセットをprosettings.netを参考にしてランキング形式で紹介していきます。
ちなみに今回は以下のタイトルのプロゲーマーのデータを参考にしています
- Apex Legends
- CS2
- オーバーウォッチ2
- フォートナイト
- PUBG
- レインボーシックスシージ
- VALORANT
それぞれのゲームタイトルに分けて紹介したり、その製品の特徴も細かく解説していくのでぜひ参考にして下さい。
目次
人気ランキング表!
人気メーカーモデルの解説!
Razer BlackShark V2 Pro
2023年6月頃に、
「Razer BlackShark V2 Pro アップグレードモデル」
と言う製品名として新型が発売されてから急激に使用者が伸び始め、現在では全体で一位となっています。
ちなみに旧型は2020年に発売されていましたが、その時は特別人気ではありませんでした。
スペックについては、
「RAZER TRIFORCE チタン 50mm ドライバー」
と言う特許所得済みのRazer独自のドライバーが搭載され、高音域の豊かさと低音域のパワフルさを増したクリアなサウンド持っています。
また機能面でも、
- マイクのノイズキャンセリング
- 音質の調整
- THX SPATIAL AUDIO(サラウンド機能)
- THX ゲームプロファイル(ゲームタイトル毎に特化した音質設定)
などを使う事が出来ます。
そしてイヤーカップ自体は密閉型で遮音性に優れた作りがされていますが、イヤーパッドは
「FLOWKNIT 製メモリーフォームイヤークッション」
というものが使われていて、熱の蓄積を最小限に抑えヘッドセットの締め付け力を軽減しています。
これによって付け心地が良く、耳周りが熱くなりにくいので装着感に優れています。
ちなみに旧型との違いについては、
- 有線接続での使用が不可能になった代わりにBluetooth接続に対応
(旧型と同じく低遅延の2.4GHz接続にも対応) - オーディオプロファイル設定の切り替えスイッチが搭載
(気軽に設定の変更が可能) - イヤーパッドの形状が若干変更
(少し横長になった) - バッテリー持続時間が約70時間へ強化
(旧型は約24時間)
この様なアップグレードがされています。
ただし使われているドライバーに変更は無いので、音質に関してはそこまで違いはありません。
それでも旧型の時点で音質がとても良いモデルだったので、ゲーミングヘッドセットの中でもトップクラスとなっています。
HyperX Cloud III
長年プロゲーマーの使用者ランキングで一位を取り続けていた「HyperX Cloud II」の新型モデルです。
ちなみに現在でも「HyperX Cloud II」の使用者数は多いですが、既に生産されていないので、新型である「HyperX Cloud III」としてカウントしています。
「HyperX Cloud II」から大きく改良されており、
- デザインの変更
- 側圧が弱めになり締め付け感の緩和
- イヤーパッドのサイズが大きくなり耳に接触しにくくなった
- マイク音質の向上
- サラウンド機能が「DTS Headphone:X」に対応しより高品質になった
- ミュートボタン、音量ダイヤルがヘッドホン本体になった
(「HyperX Cloud II」ではケーブルにあった) - 約320gだった「HyperX Cloud II」よりも軽量化され約308gになった
- 「HyperX Cloud II」はゲーミング特化の高音と低音が極端に強めな音質だったのが、バランスの良いフラットな音質傾向になった
- 音質のクリアさ、定位感の分かりやすさが更に良くなった
- 値段が高くなった
など、様々な違いがあります。
その為、「HyperX Cloud II」よりも少し高価格帯のヘッドセットになりましたが、その分作りが良くなり全体的にパワーアップされています。
音質については好みが分かれる可能性がありますが、こちらの方が無駄に低音と高音が強調されていない分、
- 長時間使い続けても耳が疲れにくい
- 様々な音の聴き取りがしやすい
- 爆発音などの低音の迫力が薄れる
と言った特徴があるので、FPSでの聴き取りやすさと言う面では音もクリアになっているので圧倒的にこちらの方が良いです。
ロジクール G Pro X
2019年に発売されてから急速で使用者が増えて長年全体で2位となっていましたが、現在は「Razer BlackShark V2 Pro」の人気が上がった事によって3位に落ちています。
スピーカー部にはロジクール独自の「PRO-G 50mmドライバー」が搭載されており、クリアな音質に優れた定位表現をしてくれます。
また低音から高音までバランス良くなってくれるので、ゲームだけで無く音楽鑑賞にも使いやすいです。
そして作りの質感がとても良く、価格以上の高級感が感じられるのも良い点です。
その他、イコライザーやマイクエフェクト、サラウンド機能が使える「USB外付けサウンドカード」が付属されており、機能面にも優れています。
ただし個人的に「USB外付けサウンドカード」は使わずに「Astro MixAmp Pro TR」など、別でヘッドホンアンプを用意した方が良い音を出してくれるように感じます。
と言うのも「G Pro X」自体の性能は高いのですが、「USB外付けサウンドカード」は特別良いと言う訳では無く、足を引っ張っているような印象を受けます。
なのでアンプを持っている方、用意できる方に特におすすめなモデルです。
HyperX Cloud III Wireless
上で紹介した「HyperX Cloud III」のワイヤレスバージョンのヘッドセットです。
その為、搭載されているドライバーなどは同じもので、「HyperX Cloud III」と同じく、フラットでクリアな音を出してくれます。
またバッテリー持続時間が120時間ととても長いので、少ない充電頻度で使い続け易いです。
有線よりもワイヤレスの方が良い方はこちらの方がおすすめです。
Logicool G PRO X 2 LIGHTSPEED ワイヤレス
上で紹介した「Pro X」のワイヤレスモデル「Pro X Wireless」の新型モデルで2023年5月に発売されました。
そして発売されてから急激に使用者が増えていて、旧型よりも使用者が多く全体で5位となっています。
旧型との違いについては、
- ドライバーが「50mmグラフェンドライバー」へ変更
- バッテリー持続時間が20時間から50時間へ強化
- 重量が370gから345gへ軽量化
- 2.4GHz LIGHTSPEEDのワイヤレス接続に加えてBluetoothにも対応
(旧型ではBluetoothは非対応)
など改良されています。
そしてドライバーが変更されたことによって、更にクリアな音質で細かい音が聴き取りやすくなっています。
その代わり値段も大幅に上がっていて、ゲーミングヘッドセットの中でもかなり高額な部類になりました。
HyperX Cloud Alpha
元々13,000円前後で販売されていましたが、新型である「HyperX Cloud Alpha S」が発売されたことによって、現在は半額近くで販売されています。
その為、価格以上の性能が感じられるコスパ最強モデルとなっています。
ちなみに新型である「HyperX Cloud Alpha S」は現在製造がされていない様で新品で購入する事が難しくなってきています。
ただし旧型であるこちらは変わらず販売され続けられています。
「デュアルチャンバードライバー」と呼ばれる構造になっていて、音が歪みにくくなっています。
これによって同時に複数の音が鳴っても全ての音が分離してはっきりと聴こえやすいです。
そして低音と高音が強めなゲーミング特化な音質になっており、フラットな音質傾向の「HyperX Cloud III」と比べると爆発音などの迫力が良いです。
なのでフラットな音質よりも低音と高音が強調されている音質が好きな場合はこちらの方がおすすめ出来ます。
Razer BlackShark V2
Razer製のコスパに優れたFPS向けヘッドセットで、
「RAZER TRIFORCE チタン 50mm ドライバー」
と言う特許所得済みの設計のドライバーが搭載され、高音域の豊かさと低音域のパワフルさを増したクリアなサウンド持っています。
またサウンドカードが搭載されているのでPCで使う場合は、
- マイクのノイズキャンセリング
- 音質の調整
- THX SPATIAL AUDIO(サラウンド機能)
- THX ゲームプロファイル(ゲームタイトル毎に特化した音質設定)
などを使う事が出来ます。
また機能は制限されますが、ゲーム機などでも使用可能です。
そしてイヤーカップ自体は密閉型で遮音性に優れた作りがされていますが、イヤーパッドは
「FLOWKNIT 製メモリーフォームイヤークッション」
というものが使われていて、熱の蓄積を最小限に抑えヘッドセットの締め付け力を軽減しています。
更に重量が262gととても軽量なので、長時間付け続けても疲れにくいです。
これらによって付け心地が良く、耳周りがも熱くなりにくいので装着感に優れています。
ただし現在は製造がされていない様で、適切な価格で新品を購入する事が難しくなっています。
ロジクール Pro X Wireless
上で紹介した「ロジクール G Pro X」のワイヤレスモデルで、ヘッドセットの形状と質感については全く同じです。
そしてワイヤレス化以外の大きな違いとして、音質が更にクリアになっています。
その他にもイコライザー調整出来る帯域が32Hz~16,000Hzまで増えており、より自分好みの音質を作りやすいです。
(有線モデルでは80Hz~6,600Hzまでしか調整出来ません。)
その分、価格については有線モデルよりも大幅に高額となっています。
ここまで読んで、
「何故プロゲーマーは音質と機能面に劣る「G Pro X(有線モデル)」を選ぶ人が多いのか?」
思う方がいるかもしれませんが、これについては恐らく「Pro X Wireless」は、
- ヘッドホンアンプやオーディオインターフェースなどに繋いで使う事が出来ない為
(「Pro X Wireless」はUSBレシーバーを使ったワイヤレス接続でしか使えない)
- オフライン大会の会場で無線による混線を避ける為
と言うのが大きな理由かもしれません。
beyerdynamic DT 990 Pro
フォートナイトで有名な「NINJA」氏が使用しているとして有名になったモデルで、そのこともある為かフォートナイトプレイヤーに使用者が多いです。
逆にその他のタイトルではあまり使用者数は多くありません。
業務向けなモニターヘッドホンで音の分離が良く、オープン型ながらも低音が良く出る特徴もあります。
それでいて高音も良く出るので、モニターヘッドホンながらも少し味付けが多めな音質です。
その味付けによってゲーミング向けな音質になっているので、FPSでも使いやすくなっています。
ちなみに抵抗が大きく、ヘッドホンアンプを使わないと大きな音が出しにくいです。
ヘッドホンアンプを使うのを前提とされているモデルなので気を付けて下さい。
Astro Gaming A40 TR + MIXAMP Pro TR
ASTRO製のヘッドセットとアンプの新型セットで、旧型との違いとしては音質がかなり強化されています。
勿論、旧型モデルでも十分高音質でしたが、新型モデルでは更にクリアな音質になっていて、
- 高音域の広がり
- 定位の輪郭
と言うのが特に良くなり、音の方向と細かい音の聴き取りがしやすく感じます。
また出音だけでなくマイク音質も「MixAmp Pro TR」を通せばとてもクリアになるので、ボイチャ時にクリアな音声で伝えたいという方にも向いています。
なので「MixAmp Pro TR」だけを単体で使ってヘッドセットだけ自分のお気に入りのモデルを使うという方も多くいます。
その他、外観についても指紋や汚れ、傷が付きにくいマットな質感に変更されたので長期間綺麗に使い続けられます。
また、ヘッドセットについても強化がされています。
旧型モデルヘッドセット単体の音質はあまり良く無く、こだわる方はアンプだけ購入してヘッドセットは別メーカーの物を使う方が多いです。
しかし新型では音質が強化されており、ハイエンドクラスの性能を十分持っていると感じました。
なので新型モデルについてはヘッドセットとアンプ両方共におすすめです。